これまでの終身雇用や年功序列の仕組みが崩壊しつつあると言われている現在の世の中。
将来への不安、お金の不安を感じている人も多いのではないかと思います。
私も、将来への不安から資産運用を始めてから気がつけば20年ほど経っているわけですが、
その間に、資産を大きく溶かしてしまったり、着実に資産を増やすことができたり、
と色々な経験をしてきました。
そんな私ですが、今まで資産運用を続けてみてこの考え方が一番大事だったな~。と思うことが、
です。
そこで、今回は、複利の力を活用するメリット、実践すべきこと、について記載してみようと思います。
目次
「複利」とは?
「複利」とは、簡単に言うと、利息が利息を生むこと。
つまり、運用して得た利息を再投資することで、利息がまた利息を生んで膨らんでいくことです。
あの、アインシュタイン博士も、「複利は人類による最大の発明だ。」という有名な言葉を残しているほどです。
複利に対して「単利」がありますが、
「単利」とは、利息には利息がつかずに元々の元金にのみ利息がつくことです。
この「単利」と「複利」の効果の違いについて比較してみたいのですが、
例えば、100万円を、年利5%で、30年で運用した場合、
単利だと、100万円 ⇒ 250万円(2,500,000円)
複利だと、100万円 ⇒ 約432万円(4,321,942円)
と、複利の場合は、単利と比べて約180万円(約1.7倍)もの差になります。
グラフにすると、こんな感じになります。
そして、これは、利率が高くなれば高くなるほど、期間が長くなるほど、その効果はさらに大きくなっていきます。
また、複利の考え方は、逆に借金をした場合にも当てはまります。
金利(利率)が高ければ高いほど、そして、返済期間が長ければ長くなるほど、利子が利子を生んで返済額が大きく膨らんでいってしまう。
ということになりますので、こちらは注意が必要ですね。
「複利」の力を活用することが難しい3つの理由
上手に活用できると、ものすごい力を発揮する「複利の力」。
正直、複利の力をしっかり活用できれば、大抵の人の将来の不安、お金の不安は解消できるのではないかと思います。
そんな偉大なパワーを持つ複利の力を活用しようと、いざ実践してみようと思っても、
そこにはなかなか難しいハードルがあるわけで。。。
そんな、私が思う複利の力の活用を難しくする3つのハードルについて挙げてみたいと思います。
1.効果を発揮するのに時間がかかる
複利の力は、最初のうちはほとんど効果を発揮しません。
例えば、先ほどの例を挙げてみると、100万円を、年利5%で、30年で運用した場合は、
単利と複利では約180万円(約1.7倍)もの差にはなりますが、
最初の1年は、年利5%ですので、単利も複利も100万円から105万円になり、差はなし。
2年目で、ようやく単利と複利の差は2,500円。
5年経っても、26,282円の差。
10年経って、128,895円の差。
20年経って、653,298円の差。
30年経って、1,821,942円の差。となります。
このように、複利の効果は「時間が経つにつれて右肩上がりのカーブで上昇していく」ので、最初のうちはほとんど効果を実感できない。ということになります。
2.単調で地味。つまらない。
複利の力を活用するために特別な行動をする必要もなく、
原則として、「ただじっくりと効果が発揮する時を待つ。」というスタンスが必要になります。
また、その効果を待っている間も、ドラマチックな展開になることは少なく、
気持ちとしては、非常につまらなく、地味に感じてしまうものです。
そんな時に、すぐにうまくいく方法や、お金を増やせる手法、などを耳にしてしまうと、
そちらの方に飛びつきたくなってしまい、結局、上手く行かなくなってしまった。。。
なんてケースに陥りやすいのではないかと思います。
3.継続できない
先にご紹介した2つに通ずる話になりますが、効果が出るのに時間がかかって、モチベーションを保つのも難しいので、多くの人は、
という結果になりがちです。
本当に効果が出るのはこれから。というケースも少なくないように思うのですが、
意識していないとどうしても継続が難しくなるのは事実だと思います。
複利に考え方はあらゆる場面に応用できる
「複利」と聞くと、どうしても資産運用をイメージしてしまうことが多いですが、
私は、複利の考え方は、あらゆる場面に応用できるのではないかと思います。
例えば、ビジネス。
ビジネスも最初のうちから大きな利益を出せる。というケースは稀だと思います。
最初のうちは一生懸命頑張っても、働いても、ほとんど見込みの顧客がおらず、売上が上がらない。
ですが、続けていくうちに、ある段階から顧客が増え、顧客が顧客を呼び、右肩上がりのカーブで売上も利益も上がった。なんて話はよく聞きます。
また、スキル獲得の場合も、
一つのスキルを獲得したことで、他のスキルも獲得しやすくなった。というケースも多いと思います。
例えば、外国語を習得する場合、外国語は若い時に習得した方が効果が高いですし、
英語を習得している人が、他の外国語を習得するスピードがより早くなった。という話もよく聞きます。
さいごに
これまで、「複利の力を活用すること」について記載してきましたが、
かくいう私も、
- もっと早く始めなかったんだろう…
と思ったり、
- なんで、あの時途中でやめてしまったのかな…
と、振り返って思うことはたくさんあります。
ですが、過去のことを悔やんでも仕方がありません。
これからの人生に対して複利効果を発揮するために、私が心がけていることを以下にご紹介したいと思います。
- 目先のことに囚われず、長い目線で行動する
- 継続は力なり
- 何事も始めるのに遅すぎることはない
最後までお読みいただきありがとうございました。今回のお話が少しでもお役に立てたら嬉しく思います。