旅行好きの人たちの間でとてもお得なカードとして大人気だった「スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(通称:SPGアメックス)」。
そんなSPGアメックスユーザーに、2022年2月8日に衝撃のアナウンスがありました。
それは、これまでのSPGアメックスが廃止となり、2022年2月24日に後継カードとして「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」に自動切替となるという発表でした。
(この記事を書いている時点では、既にSPGアメックスは廃止されていてMarriott Bonvoyアメックスカードに切り替わっている。ということになります。)
アナウンス内容についてはこちら ↓↓↓
後継カードであるMarriott Bonvoyアメックスは、これまでのSPGアメックスと比べてサービス内容が改良、改悪の両方を伴うリニューアルとなっているため、
SPGアメックスユーザー
SPGアメックスがリニューアルされた。。。
自分は解約すべき? それとも継続した方がいいの?
とSPGアメックスユーザーは解約か?それとも継続か?の選択に迫られているというわけです。
普通のサラリーマン家庭である私たちも、その例外に漏れず、解約か、継続かについてしばらく悶々としておりましたが、
ここ最近になってようやくある程度の結論がまとまってきましたので、今回は私たちなりの検討結果についてご紹介してみようかと思います。
- SPGアメックスが切り替わって、解約か、継続か、悩んでいる方。
- SPGアメックスを解約か、継続かの目安となる判断基準を知りたい方。
- 他の人のSPGアメックスを解約か、継続かについての検討結果を参考にしたい方。
- これまでのSPGアメックス、後継カードのMarriott Bonvoyアメックスカードがどういうものか知りたい方。
目次
はじめに
私たちについて
まずはご参考までに、私たちの属性について簡単にご紹介しておきたいと思います。
夫婦2人(40代)、子供なし
夫婦共働き、夫婦とも一般的な年収の会社員
首都圏在住
夫婦とも旅行は大好き
SPGアメックスは2016年6月より所持
ざっとこんな感じです。
SPGアメックスを利用し始めてから5年半ほど。これまで国内外のアメックス系列のホテルの利用など、SPGアメックスの恩恵はそれなりに受けてきたと思います。
年会費はそれなりに高いカードですが、お値段以上の価値は感じていましたし、このままのサービス内容であればずっと使い続けていきたいカードでした。
SPGアメックスとは?
そもそも、SPGアメックスってどういうカードなの?
という皆さまのために、簡単ではありますがSPGアメックスについてご紹介したいと思います。
SPGアメックスは、アメリカン・エキスプレスがマリオット・インターナショナルと提携して発行していた旅行好きの人に特化したクレジットカードでした。
カード年会費は34,100円(税込)と高いのですが、旅行好きの人や高級ホテルに宿泊したい人にとってうれしいサービス内容が大人気でした。
例えば、
- 高還元率でマリオットポイントがたまる。貯めたポイントはマリオット系列のホテル宿泊や40を超える航空会社のマイルに交換可能(もちろん、JALもANAも交換可能)。
- カードを持つだけで、マリオットのゴールドエリート会員を取得できる。ゴールドエリート会員になることで、ホテル宿泊で25%のボーナスポイント、レストラン・バーが15%OFF、レイトチェックアウト(14時)、部屋のアップグレード特典などのお得な特典が付く。
- カードを更新時に、年1回マリオット系列のホテルの無料宿泊特典が付く。
といった感じで、特に年1回の無料宿泊特典は利用の仕方によっては年会費以上のホテルに宿泊することも可能なため「年会費のもとを十分に取れる」と評判のサービス内容でした。
私たちもSPGアメックスを持つ前まではマリオットのような高級ホテルとはほとんど無縁だったのですが、
これまでに、
- ウェスティンホテル東京
- 伊豆マリオットホテル修善寺
- 翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都
- ザ・リッツ・カールトン東京
- アロフト台北中山(台湾)
など、国内外のマリオット系列のホテルにお得に宿泊することができて、部屋のアップグレードだったり、レイトチェックアウトやレストランもお得に利用できたり、
さらにはSPGアメックスを利用しはじめた頃は、朝食無料やホテルラウンジも利用できるサービスも付いていた。
と、まさにSPGアメックスを利用して、こんなに優遇されたサービスを利用していいのだろうか。と感じてしまうほどの充実ぶりでした。
SPGアメックス、Marriott Bonvoyアメックスの比較
それでは、後継カードとなるMarriott Bonvoyアメックスへの変更点についてご紹介していきましょう。
今回、新カードとなるMarriott Bonvoyアメックスには、
- Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
- Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード
の2種類のカードが用意されています。
SPGアメックスの後継カードとなるのは、「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」の方です。
これまでSPGアメックスのカードを所持していた人は、2022年2月24日にMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードのサービス内容に自動で切り替わっています。
そして、これらのカードの違いを比較してみると次のようになります。
カード名 | SPGアメックス | Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード | Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード |
年会費 | 34,100円(税込) | 49,500円(税込) | 23,100円(税込) |
家族カード | 17,050円(税込) | 1枚目無料 2枚目以降24,750円(税込) | 1枚目無料 2枚目以降11,550円(税込) |
ポイント付与 | Marriott Bonvoy参加ホテルでのカード利⽤は100円につき 6ポイント。 日々の利用は100円につき 3ポイント。 | Marriott Bonvoy参加ホテルでのカード利⽤は100円につき 6ポイント 日々の利用は100円につき 3ポイント | Marriott Bonvoy参加ホテルでのカード利⽤は100円につき 4ポイント 日々の利用は100円につき 2ポイント |
エリート会員資格 | 入会でゴールドエリート会員資格 | 入会でゴールドエリート会員資格 年間400万円以上カード利用でプラチナエリート会員資格 | 入会でシルバーエリート 会員資格 年間100万円以上カード利用でゴールドエリート会員資格 |
カード更新時の継続特典 | 5泊分のご宿泊実績をプレゼント | 15泊分のご宿泊実績をプレゼント | 5泊分のご宿泊実績をプレゼント |
カード更新時の継続特典(無料宿泊特典) | 無条件で無料宿泊特典1泊1室分をプレゼント (交換レート50,000ポイントまで) | 年間150万円以上カード利用で、無料宿泊特典1泊1室分をプレゼント (交換レート50,000ポイント+手持ちのポイント15,000ポイントまで合算可能) | 年間150万円以上カード利用で、無料宿泊特典1泊1室分をプレゼント (交換レート35,000ポイント+手持ちのポイント15,000ポイントまで合算可能) |
空港ラウンジ | 国内28か所、海外1か所の空港ラウンジを、同伴者お一人様と共に無料 | 国内28か所、海外1か所の空港ラウンジを、同伴者お一人様と共に無料 | 国内28か所、海外1か所の空港ラウンジを、同伴者お一人様と共に無料 |
手荷物無料宅配サービス | ○ 成田/関空/中部 | ○ 羽田/成田/関空/中部 (羽田空港が追加) | ○ 成田/関空/中部 |
旅行傷害保険 | ○ 自動付帯 | ○ 利用付帯 | ○ 利用付帯 |
また、SPGアメックスからMarriott Bonvoyアメックスへのサービスや年会費などの切り替えスケジュールについては以下のとおりです。
日程 | サービス切り替え内容 |
---|---|
2022年2月24日(木)以降 | プラチナエリート取得プログラム開始 家族カード年会費1枚目無料 手荷物宅配サービス拡充 無料宿泊特典獲得プログラム開始 |
2022年5月11日(水)以降 | 基本カード年会費改定 (エリート達成に向けた宿泊実績15泊分の付与開始) |
2022年8月1日(月)以降 | 海外旅行傷害保険の適用条件変更 |
ちなみに私は6月切替ですので、このまま何も手続きをしなかった場合は、今年2022年6月に新料金49,500円(税込)での年会費の支払いが発生する。というわけですね。
以上これらを踏まえて、従来のSPGアメックスからの改良ポイント、改悪ポイントをまとめてみると次のようになります。
- プラチナエリートの会員資格を獲得しやすくなった
- 家族カードが1枚分無料
- カード更新時の宿泊実績のプレゼントが15泊分に増えた
- 手持ちのポイント合算すれば、無料宿泊特典で利用できるホテルの幅が広がる
- 手荷物無料宅配サービスの対象に羽田空港が増えた(プレミアムカードのみ)
- 年会費が値上げ
- 無料宿泊特典が年間150万円以上カード利用しないと付与されない
- Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カードのサービス内容がかなりグレードダウン
- 旅行傷害保険が自動付帯から「利用付帯」へ
おもな改良ポイント
まずは改良ポイントですが、個人的に嬉しかったのは家族カードが1枚分無料になる点でした。
SPGアメックスは家族カードを発行しても年会費が17.500円(税込)と有料であることに加えて、無料宿泊特典も付かない。と家族カードを持つメリットがほとんどなかったので、家族カード1枚無料は嬉しい変更でした。
そして、年間カード利用が400万円以上の方であればプラチナエリートの会員資格獲得ができるようになったのはとても大きな改良ポイントだと思います。
プラチナエリートを普通に獲得しようとすると年間宿泊日数が50泊以上が必要となりますので、一定金額以上のカード利用でプラチナエリートを獲得できるようになった点は大きなメリットだと思います。
(とはいっても、一般庶民にとって年間400万円もカード使うのはハードル高いですが。。。)
プラチナエリートになると、一部スイートルームへの無料アップグレードが可能、午後4時までのレイトチェックアウト、朝食無料やラウンジへのアクセス可能など、お得な特典が盛りだくさんなのでとても魅力的ですね。
また、手持ちのポイントを合算すれば最大65,000ポイントまで無料宿泊特典で利用できる点も個人的には嬉しかったです。
従来の50,000ポイントでも十分良いホテルに宿泊できますが、65,000ポイントまで利用できるとなると無料宿泊特典で利用したいホテルの幅も広がるように感じています。
おもな改悪ポイント
一方で、改悪となったポイントですが、まずは年会費が49,500円(税込)とSPGアメックスと比較して約1.5倍に値上げした点は大きいと思います。
これについては、今回のMarriott Bonvoyアメックスではライトユーザ向けに「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード」が新たに作られていますが、
年会費は23,100円(税込)とSPGアメックスと比べて安くはなっているものの、サービス内容がかなりダウングレードしておりますので、コスパが悪くなった感じがするのは否めないかなと感じます。
そして私が特に感じる大きな改悪ポイントはやはり、SPGアメックスではカード更新で無条件に付いていた無料宿泊特典が、Marriott Bonvoyアメックスでは年間150万円以上カード利用しないと付与されないという点ではないでしょうか。
無料宿泊特典はSPGアメックスの一番の魅力でしたので、これが条件付きとなってしまったのは個人的には痛い。。。
ただ、家族カードの利用分も合算できるのと、SPGアメックスから継続される方は次回の更新までは無条件で無料宿泊特典は付与されるので、既存のSPGアメックスユーザーにとっては多少の猶予はあるようですね。
私が考える解約、継続の判断基準のポイント
以上からどのような人がMarriott Bonvoyアメックスを継続した方がいいか。それとも解約した方がいいかを考えてみたい思いますが、
その判断基準としては、
が大きなポイントになると考えます。
一言で言ってしまうと「年間のカード利用金額が多ければメリットが大きく、少なければメリットはほとんどない。」ということになります。
そのカード利用金額の判断基準は、
- 年間400万円以上
- 年間150万円以上、400万円未満
- 年間150万円未満
の3つのカテゴリーに分かれ、それぞれのカテゴリーにおいて私が考えるおすすめの選択肢は次のように考えています。
年間カード利用金額 | おすすめの選択肢 | 理由 |
---|---|---|
年間400万円以上 | 「継続」をおすすめ! | 自動でプラチナエリートの会員ステータスを獲得できるのは大きく、これまでのSPGアメックス以上のサービスを享受できると思います。 このユーザー層にとっては今回のリニューアルは「改良」に感じると思いますので、ぜひ継続をおすすめしたいです。 |
年間150万円以上、400万円未満 | 「継続」もあり。 | SPGアメックスと比較して年会費が上がりますが、サービス内容はそれほど変わらない(もしくは少し改悪?)ように思いますので、このユーザー層にとっては今回のリニューアルは「改悪」に感じるのではないかと思います。 ただし、SPGアメックスの最大のメリットであった無料宿泊特典はこれまでどおり付与されますので、これまでのSPGアメックスのサービス内容に価値を感じている人はこのまま継続もありと思います。 |
年間150万円未満 | 「解約」がベターか、、、 | SPGアメックスの最大のメリットである無料宿泊特典が付与されなくなってしまいますので、SPGアメックスと比較して年会費が高い上、サービス内容も「大幅改悪」となってしまいます。 コスパも悪くあえて年会費の高いこのカードを持つメリットがほとんどなくなってしまいますので、解約して自分に合った他のカードに切り替えた方がいいのかなと思います。 |
今回のリニューアルで感じること
今回のSPGアメックスとから、Marriott Bonvoyアメックスカードへのリニューアルを通じて、
あつぼー
ターゲット顧客を絞ってきたな~。
と私は感じました。
これまでのSPGアメックスでは、カードを発行して年会費さえ払えばマリオット系列のホテルに無料宿泊することができました。
これまで高級ホテルを利用しなかったユーザー層にマリオット系列のホテルを利用してもらう機会を増やす。つまり「新しいマリオットのファンを増やすこと」にSPGアメックスは大きく貢献していたように個人的には感じています。
しかしながら、SPGアメックスが人気のカードとして認知されるようなった今の段階では、とにかく新しいマリオットのファンを増やすというよりは、「既存のマリオットのファンの囲い込む」。
そのために、今回のMarriott Bonvoyアメックスでは、マリオットのホテルを沢山利用していただけると見込まれるユーザーを優遇するサービス内容にしてきたように感じます。
その代わりにカードを持ってるだけで無料宿泊を利用できる。というこれまでのSPGアメックスで優遇してきたサービス内容については、今回のMarriott Bonvoyアメックスでは取り止めたように感じます。
- 今までは、SPGアメックスを通じて顧客の裾野を広げることに貢献してきた。
- これからのMarriott Bonvoyアメックスでは、SPGアメックスでメリットを感じた人のさらなるファン化を狙って中長期的に良好な関係を築いて収益の向上を図りたい。
というマリオットやアメックスの戦略が見えてくるようにも個人的には感じられました。
私たちが出した結論
そして本題である、普通のサラリーマン家庭である私たちが解約か、継続か、について検討した結論ですが、
ことにしました。
現時点では、SPGアメックスの年間カード利用額は150万円に満たないのですが、
家族カードを発行して夫婦合算にすれば、これまでどおりの生活でも150万円を超える見込みが立ちました。
冒頭にも書きましたとおり、これまでにSPGアメックスの恩恵を受けてきましたし、むしろ今までのSPGアメックスがお得すぎたとも感じています。
年会費は高くなりますが、次回となる今年6月の更新はそのまま更新する予定です。
また、次回の更新までは無条件で無料宿泊特典は付きますので、本当に無理なく年間150万円以上のカード利用できるかを1年間かけて試してみたいと考えています。
そこでもし、年間150万円のカード利用がノルマに感じてしまうようであれば、家計の観点からも無理して支出するのは良くないと思いますので、その時は残念ながら、その次の更新までには解約することを視野に入れようかと考えています。
まとめ
今回は、SPGアメックス終了、そしてMarriott Bonvoyカードへのリニューアルに伴い、普通の夫婦共働きサラリーマンは解約する?継続する?
という観点で、私たちが出した結論についてまとめてみました。
一つの家庭の事例に過ぎませんし、参考になったかどうかは人それぞれだとは思いますが、もしご参考になる点がありましたらご参考いただければ嬉しく思います。
最後に、
それぞれの個人・家庭の事情やMarriott Bonvoyカードのサービスに対して感じる価値も人それぞれ異なると思いますので、継続するか、解約するかの判断も人それぞれ異なってくると思います。
ですので、他の人が継続するから継続する。解約するから解約する。ではなくて、
- そのサービスは自分の価値観に合っていて、自分の生活を豊かにするだろうか
- 支払う金額以上に自分が本当に満足感を得られるだろうか
といったように、
と私は信じています。
最後に、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを申し込んでみたい方は、以下のリンクから申し込んでみて下さい。
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今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。今回の記事がお役に立てたようでしたら嬉しく思います。